体臭の原因

個人の体臭を調べる(チェック)方法 その2

2016年11月13日

体臭の確認方法

体臭の何を調べるべきか?

体臭の特定

前回は体臭の問題を「強弱」と「タイプ(忌避度)」で分けて考えるということを書きました。体臭を「第三者に感知されない」ようにするためには「忌避度の低い体臭」にして「発生そのものを抑制」すれば、体臭なんて怖くないんです。(前回分は下記リンクからご覧ください)

けれど、その方法がワカラナイ。実のところ、ニオイに関する学術的な研究はまだ端緒に就いたばかり。あまり熱心に研究されてはいません。もちろん命に係わる分野や良いニオイを作り出すなんていう方向性では、研究者もたくさんいるでしょう。けれど単なる個人の体臭の問題は、誰も研究してくれません。また悪いニオイがあればよいニオイでごまかせばよい、という単純な方法論で済んでいた時代も長く続いていました。

けれど、現代日本ほどニオイに敏感な時代・地域も珍しい、と言われるほどの世相。体臭は個人のプロフィールの重要な一側面となってしまいました。だから悩む人が多い。あなたもその一人なのではないでしょうか?

体臭のファクター

前回のブログで語った「強さ・弱さ」「タイプ(忌避度)」は、ニオイそのものの区分けであって、それだけが体臭の本質ではありません。第三者がどう感じるかを知るためには他に「臭気発散範囲(到達距離)」「同性同世代との比較」「体臭発生部位」「原因物質組成」「pH」などを含めた多角的なアプローチで、あなたの体臭を調べる必要があります。新たに出てきたファクターについて、以下で説明します。

体臭発散範囲(到達距離)

体臭の距離

第三者にどこまで接近されると、あなたの体臭は感知されてしまうのか?これが体臭発散距離です。これには体臭物質の量と物質の種類が関係しています。もちろん量が多ければそれだけ到達距離は遠くなり、離れた場所でもあなたの体臭が他人に気付かれるということになりますが、ニオイ物質の種類でも変わってきます。以前に書いたことがありますが、ニオイ物質の種類によって、「閾値」が違います。ニオイ物質の種類によっては、非常に少ない量でもヒドク臭います。閾値が低いとか高いとかで表現するのですが「閾値が低い」ニオイ物質は、ほんの少量でもニオイを感じる物質であり、「閾値が高い」ニオイ物質は、たくさん無いと臭わない。例えばあなたの体臭のタイプが「加齢臭」であり、その主な原因が「2-ノネナール」だとすると、ほんの少しの分量の「2-ノネナール」があるだけで、加齢臭と第三者は捉え、尚且つ、遠くまで臭っていることになります。

閾値の話をいつまでもしていられませんが、とにかく「量」と「ニオイ物質の種類」で体臭の到達距離は決まってきます。そして同じ量、同じ物質で比較した場合、環境温度が高ければ、それだけ到達距離も長くなります。ですので40℃程度の環境で測定すると、あなたの体臭の到達距離、つまり第三者接近危険距離が分かります。当社の体臭検査では、24時間着用して頂いた検査専用Tシャツと提供して頂いた私物での比較で、この距離を測定しています。24時間も着用して頂くと、ニオイ物質の大半は衣類に付着します。それを特定温度に温めて測定した時の距離を、ある種の係数をかけ合わせて算出すると、あなたの実際の体臭到達距離が予測できます。実際にあなたの人体をサンプルにして(当社まで来ていただいて)測定することも可能ですが、それだと体調面や瞬間的なファクターに左右されて、本当の体臭、例えば緊張した時や体臭物質が体表に蓄積された状態の時などの、本当に体臭が発散されている状態とかけ離れている場合も考えられます。ワキガ専門病院で先生の前に立ったわずかな時間では、本当の「体臭の真実」を伝えきれないのと同じです。

到達距離は、体臭の少ない人で1m未満、平均的には1mから1.5m程度、それ以上の距離だと、体臭の到達距離が遠い(あなたの体臭の閾値が低い)となり、改善の必要ありと考えられます。

他人との比較

忌避度とも関係のある話ですが、同性同世代との比較ということも、非常に気になる所です。これはワキガ臭や足のニオイについては当てはまりませんが、世代臭という観点では大事なポイントです。どういうことかというと「あの子は若いから代謝が活発で汗臭い」というケースの場合は、忌避度の観点からいえば解決すべきと思いますが、それでも許容されやすい問題です。若いからこんな臭いがする、オジサンだから加齢臭がある、というのは各世代で避けられないことです。そんな中でも、一般的な、つまり第三者が許容してくれる範囲の強さ・忌避度であるかどうかは、社会生活の中で重要な問題となることでしょう。

こればかりは、大手の洗剤メーカーでも消臭剤メーカーでも確固たる指針があるわけではありません。元々「第三者がどう感じるか」というあいまいな指標の上、平均値を出せるほどのデータ量が存在するわけがないのですから。ところが当社スタッフは、過去10年以上にわたって、体臭が付着した衣類の消臭を数万着行ってきましたので、世代別の体臭が「鼻の奥」に記憶されているので、「35歳男性の世代臭はこのくらいの強さでこんなニオイ」という指標があります。さらにこの「体臭クリーニング」のユーザーが増えれば増えるほど、より濃いデータ、つまり生活環境などのバックボーンの見える形でのデータが積み重なり続けています。

「代謝の活発な20代前半としては、このアンモニア・酸っぱさ・少しの動物臭さは、正常の範囲内であり、健康上は問題ない。けれど同性同年代と比較すれば、忌避度がやや高いので、ポイントケアに努めてほしい。ポイントケアさえしっかり行えば簡単に改善出来る」というような形で、他人との比較をお伝えします。

「ポイントケア」の為には、体臭発生ポイントを知る体臭チェックが最善策。それは次回で。

2019年6月 今思う事

閾値の話を書いていますが、ニオイに対しての閾値って、私のような専門家でないと、分かりにくいものです。

例えば、アンモニアの試薬を買っても25mLで買えますし、イソ吉草酸の試薬を買っても25mLで買えます。片やドラッグストアでも買えますがイソ吉草酸は薬品会社から手順に従って購入しないと手に入りません。薬品会社からしか買えないニオイ物質試薬は通常はガラス瓶に入っていますから専門家から見れば違いは明らかですが、知らない人にはどちらの方が「より臭い」物質かってことは分かりにくい。そうそう、閾値が低ければ低いほど(数値で言えば小さければ小さいほど)少ない分量でも、そのニオイが分かってしまう、ということをしっかり理解してくださいね。

さて下のサイトを一度覗いてみて下さい。

食品分析開発センターというところのサイトですが、まずまず有名なニオイ物質の閾値が載っています。アンモニアの所とイソ吉草酸の所を見比べてみて下さい。

アンモニアの閾値が「1.5」に対し、イソ吉草酸は「0.000078」という非常に小さな値になっています。1.5対0.000078という事は「約」でいうと、「2万(アンモニア)」対「1(イソ吉草酸)」です。これはどういう意味かというと「2万」の方の物質が2万集まって、ようやく「1」の物質と同じだけニオイを感じられることになる、という事です。

アンモニアって、皆さんにとって、ものすごくクサイ物質という印象があるのでしょうが、実は当社で扱う物質の中では「最弱」のニオイ物質と言えます。

GCMSデータで書いてある「ピークの高さがニオイの強弱に直結するわけではない」というのは、こういうことです。殆ど山に見えない小さなGCMSデータであっても閾値の低い物質であれば、それはあなたの体臭に強く影響する場合があります。逆に高いピークの山であろうとも、それがアナタの体臭を悪いモノにしているとは限らない、ということです。特に基礎体臭物質は誰もが分泌されるわけですし、だからGCMSデータが賑やかに見えても、それは体臭に直結しているわけでなく、私の書くデータシートの分析結果「ニオイのタイプ」「強度」「到達距離」こそがアナタの体臭を表しているわけですから、それを理解してくださいね。

次回は下記リンクから

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