体臭の種類

体臭のタイプ【その1】閾値(いきち)の話

2017年1月16日

ニオイの閾値(いきち)とは

そもそも閾値とは

感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な、最小の強度や刺激などの(物理)量。

のことを指しており、ニオイにおける閾値となってきた場合ニオイ物質(成分)の種類によって大量に発生してようやく臭う物質と、ほんのちょっと出ただけで物凄く強いニオイを出すものがあります。

物質の量が多ければ臭さ倍増?

例えば昔はどこにでも走っていたバキュームカー。たくさんの汚水を湛えたその車体の臭いは強烈でした。例えば野に咲く一輪の花。お鼻をくっつけて深く吸い込めば、良い香りがほんのりと…

さて、物質毎の臭いは、量の多い少ないだけで決まるものなのでしょうか?だとしたら、サッカーシューズの中には、汗とニオイ物質がなみなみと湛えられてる?そんなことありませんよね。

実は、「ニオイ物質」にはそれぞれ「この一定量が無いとニオイとして感知できない」というラインがあります。物質量、ここで言う物質量とは、例えばある一定の空間内にニオイ物質がどれだけ存在しているかという濃度、ということになりますが、その濃度下限のラインを「閾値」と言います。いままで何度か出てきた言葉ですので覚えている方もいらっしゃることでしょう。

この「閾値」が低いと、ちょっとの量が存在するだけで人間に感知され易く、逆に「閾値」が高いということは、たくさんの量が存在しないと、人間には感知できません。これはあくまで「人間の嗅覚」が基準になっていて、犬や他の動物、また昆虫などでは全く基準が違うらしいです。それに私達人間が良いニオイだと思っていても、動物たちはそうは思わない。また昆虫が大好きなニオイでも人間にとってはサイアク!ということも往々にしてある、というより当たり前のことですよね。人間同士でもニオイの好みって違うんだから、当たり前。そういえば、よく歯磨きの途中で歯ブラシを口から出して、そのニオイを嗅がせると、面白い顔してたな、うちのニャンコ共。

閾値の話ですが、そうなんです、少ししかなくてもすぐ感知されてしまう物質っていっぱいあります。それは思うに、多少は本能に根差したもので、つまりは生き死にに関係ある場合も多いと思っています。タンパク質分解の時に発生するニオイや腐敗の過程で出る物質は基本的に閾値が低い、場合が多いです。

足のニオイ・加齢臭・ワキガのニオイ…どれが一番察知される?

足のニオイの代表選手はイソ吉草酸。おなじみの納豆の臭い。セットで出てくるのは(主に足ですが)酢酸(酸っぱいニオイ・アンモニア・酪酸(牛の臭い)辺りの種類です。これらのハーモニーがおなじみの足のニオイ。こいつの閾値は0.0000078ppm。%で言えば0コンマの後にゼロが9個付くような数字。ホントに微量で誰もが感知してしまう。。続いてはノネナール。こいつの閾値は0.0008ppm。%で言えば0コンマの後にゼロが7個付くような数字。お次は硫黄系ワキガ臭代表の硫化水素0.0004ppmで%に直せば同じく0コンマの後にゼロが7個付く。

でもねえ、この閾値ですけど、殆ど、ある少数の専門家が鼻で判断して決めた数字。当てにならないというか、人によって感じ方が違ってもおかしくないですね。私としては、足のニオイのイソ吉草酸でも、おっさん臭のノネナールにしても、充満したら死んじゃう硫化水素にしても、同じように馴染みのある、別に毛嫌いする理由なきニオイですから少しくらいその辺りに確認できる程漂っていても目くじら立てたりしません。

結論を言えば、それでもやっぱりイソ吉草酸は、かなり閾値が低いと感じます。実際にGCMS(ガスクロマトグラフィー)じゃぁピークが出なくて検知されないけども、どこかにキッソウサン(とヒトの名前のように私たちは呼んでます)がいらっしゃる、と思うケースがよく有って、シュコシュコと検知管検査を何度も繰り返す方法で見つけたりするような物質ですから。

つまり、足のニオイは微量であっても周囲に気付かれやすい。だから加齢臭やワキガを解決しないで良いという問題ではありませんけれども。

揮発温度が低ければ、すぐに臭い出す。

閾値、量と共に臭いがニオイとして認知(感知か?)されるための条件として、物質それぞれの揮発レベルというものがあります。例えば、前述のイソ吉草酸の融点(固体から液体に変わる温度)は‐29℃で、沸点(液体から気体になる温度)は175℃。このどこかに揮発点(気化する温度)は存在します。それは気圧などに左右されるので明確にはお答え出来ませんが、イソ吉草酸は25℃くらいからかなり揮発しだすように思います。ノネナールの沸点は60℃辺りだからもう少し低いと思われます。靴の中やシャツの襟のような体に接する部分なら、これらの物質は容易に揮発します。ところがタンスの中では、その温度が低いから衣類のニオイをチェックしてみてもわからない。つまりは20℃~30℃辺りが境目になって、人間が感知出来る悪臭は揮発しやすくなるのではないかと考えられます。だから服や靴下をタンスから出した瞬間はニオイが気にならなくて、電車に乗った途端シャツが臭うということになります。足のニオイの場合、靴の中には既に臭いがあるのだけれど、人の鼻にまで臭いが届かないことと靴によって密封されていることが有って、脱いだ瞬間に臭く感じるということになるのです。

臭いを感知するための3つの要素を教えたところで、次からはいよいよ体臭のタイプを細かく考えていきます。

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